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静岡県茶産地初の先進システム、川根茶園でデビュー

●前回の本欄で、ちょっとだけ触れた先進システムを、少し詳しくご紹介します。

●正式には「農業IoTシステム」。

1月下旬に20箇所の茶園にて設置が完了し、2月から運用がスタートしました。

●さて、いかなるシステムか――

●茶園に設置したセンサー(地上120cmと地中10cm20cm)が色々な環境データを10分ごとに収集蓄積します。

●そのデータを施肥や防除、霜の予想、茶摘みタイミングの見極めなどに役立てようというもの。

●データとは、たとえば地上の温度や相対湿度、地中の温度、土壌の水分量、電気伝導度

(土壌中の肥料成分量などが適性かどうか、判断の目安になります)、そして日射照度など。

●データは携帯電話の回線からクラウド上に蓄積され、茶農家はもちろん役場やJAが情報共有できます。

●日頃から茶園と向き合い、五感を駆使して素晴らしいお茶を育ててきた川根茶農家。

●その経験・ノウハウが第一であることは変わりません。

●でも、こうした科学的なデータを判断材料に加味すれば、より適確な土づくりや栽培が可能になります。

●また、自然環境の数値化は、技術継承の円滑化にも役立つことでしょう。

●静岡県内ではすでにイチゴ栽培で導入実績がありますが、茶産地ぐるみでの導入は初。

●全国的にも先駆けのひとつとなるようで、これからの川根茶づくりにどんな効果をもたらすか、大いに期待されています。

●この手の先進技術が苦手、というベテラン茶農家が「日々タブレットと向き合ってる姿が、おかしい」と、ご家族の笑い声が響く、新茶期目前の川根路です。

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